こんにちは大野です。
今日は2月4日、積もりそうな勢いで雪が降ってますね。
今回は計測管理の管理基準のお話です。
計測管理の目的は工事の安全確保が第一であり、そのためには測定値に対して、計測値に対して安全上の目安となる管理基準値が必要となります。
設計時の条件や設計計算結果等をもとに、計測値の値がどの数値を過ぎると、危険レベルがどのくらいだと判断できる基準を段階的な管理基準値を設定しておくことが良いでしょう。
管理基準値の設定とあわせて、計測値に応じた各段階ごとに管理体制や対応策をあらかじめ定めておくことが大切です。
管理基準値の設定
管理基準値の設定と対応策については、特に確立されたものはないが、一例を挙げてみます。
第1次管理基準値・・・許容応力度の80%。要注意信号。
第2次管理基準値・・・許容応力度の100%。対策が必要な危険信号。
許容応力度がない変位などは計算で求められた値を2次管理値とします。
↓管理値の一例です。
管理基準と対応策
計画値と管理基準値との対比および計測値の動き、傾向などにより、工事続行、対応策の検討の必要性、工事一時中止などの判断を下さなければなりません。
↓管理基準と対応策の一例です。
計測データーの整理方法
計測データを整理する目的は
①計測値と管理基準値の対比
②部分的でなく、全体的な測定値の傾向と分布状況の把握
の2つが大きな目的となるので、グラフや図を用いて、それらが一目瞭然でわかるような整理方法がよい。
↓このようなイメージのグラフを作成したらわかりやすいと思います。
予測管理
山留計算の土質定数は不確定要素が多く、実際の施工と適合しない場合が多いです。
そのため、工事の途中段階での計測結果を使用して逆解析を行います。
①逆解析を行うことで、現場に適合した土質定数を予測します。
②解析で同定された定数を用いて次掘削段階から最終段階までの予測解析を行い、予測値を求めます。
③その結果から次掘削段階以降の土留の挙動を把握し、工事に対する安全性を事前に確認してから工事を進めます。
この手法を用いることで工事の安全性は格段に上がると思います。
今日は計測管理の管理基準についてお話しました。
それではまた。
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