鋼矢板のコーナーはどうするの?

こんにちは。大野です。

今日は鋼矢板のコーナーはどうするかというお話です。

 

鋼矢板を90°で曲げる場合

 

鋼矢板を90°で曲げる場合は「コーナー鋼矢板」と呼ばれる鋼矢板を使用します。

コーナー鋼矢板は鋼矢板を製造する鉄鋼メーカーで製造されているもので溶接加工がない商品です。

リースにも対応したものがあります。

 

↓↓コーナー鋼矢板

 

特殊コーナー鋼矢板

 

角度が90°以外で曲げる場合のコーナー鋼矢板

曲げ角が90°以外の場合は継手部を一度切断し、曲げたい角度に合わせて継手部を溶接する特殊コーナー鋼矢板を作成します。

1枚の鋼矢板を使って1枚の特殊コーナー鋼矢板を作成します。

↓↓特殊コーナー鋼矢板

この場合は、リース品ではなく、買取品となります。

 

 

T字コーナー鋼矢板

T字コーナー鋼矢板は鋼矢板の延長を合わせたい場合やT字に鋼矢板を打設したい場合に使用されます。

鋼矢板を半分に切断して、切断した鋼矢板を別の鋼矢板に溶接して作成します。

作成には鋼矢板2枚を使用して1枚の鋼矢板を作成します。

↓↓T字コーナー鋼矢板

この場合も、リース品ではなく、買取品となります。


今日は鋼矢板のコーナーはどうするというお話でした。

 

鋼矢板工法に関する記事はこちら

 

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できる範囲でお答えしようと思います。

それではまた。

鋼矢板の継手部からの漏水を止める方法

こんにちは。大野です。

今日は鋼矢板の継手部からの漏水を止める方法についてのお話です。

 

 

継手部からの漏水

 

鋼矢板の止水性は継手の結合状態によって左右されます。

鋼矢板の結合状態が図のような圧縮・引張状態になると漏水の水量が減ります。

 

鋼矢板は止水性を有しますが、打設後の土砂による目詰まり効果により止水効果が向上します。

しかし、鋼矢板の背面が水の場合や背面土が砂礫などの粒子が粗い場合には、目詰まり効果を期待するために長い時間がかかります。

 

そのため、鋼矢板の継手部に止水材を塗布することによって止水性を高める方法が用いられる場合があります。

止水材を用いる場合は、鋼矢板の結合部のすき間の止水性を向上させるものがあります。

↓↓止水材

 

 

止水材の種類

 

止水材はメーカーから出ています

「アデカウルトラロック」や「パイルロック」などがあります。

施工方法、施工例がメーカーホームページに載っています。

鋼矢板止水材「アデカウルトラロック」はこちら

鋼矢板止水材「パイルロック」はこちら

 


今日は鋼矢板の継手部からの漏水を止める方法についてのお話でした。

 

鋼矢板工法についての記事はこちら

 

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それではまた。

 

山留支保工の切梁を撤去時の注意点は?

こんにちは。大野です。

今日は山留支保工の切梁を撤去時の注意点についてのお話です。

山留支保工の撤去は、山留支保工全体の安定性と構造物の品質に影響を及ぼさないように行い、必要に応じて盛替え梁の設置を行います。

 

腹起や切梁の盛替えおよび撤去時の注意点

 

腹起や切梁を撤去すると、側圧が作用していた山留壁が変位して背面の地盤をゆるめて周辺地盤の沈下や隣接する構造物に影響を与えることがあります。

切梁を撤去すると他段の切梁や山留壁の応力が増加します。

撤去時は、切梁の軸力や山留壁の変位等の計測を注意して行う必要があります。

山留壁が片持ち梁になる1段目支保工の撤去時には、変位が大きくなるので注意をしましょう。

 

盛替え梁の設置

 

盛替え梁を設置して腹起や切梁を撤去すると、今まで切梁などで負担していた側圧を構造物に負担させることになります。

そのため、構造物の強度と盛替え材の剛性の確保が必要となります。

 

山留壁と地下構造物のすき間をあけて山留壁を施工した場合は、切梁撤去前に躯体や梁やスラブ部に盛替え材としてコンクリートや丸太を取り付けます

良質な土で埋め戻したのちに切梁等を撤去します。

山留壁を構造物の外枠とする場合は、盛替え梁や埋め戻しは不要となります。

 

 

盛替え梁の種類

 

地階の階高が高く構造物に損傷を与えるおそれがある場合や、撤去対象切梁の上段に位置する切梁の耐力が不足する場合は、仮切梁で盛替えの処理を行ったり、立ち上げた外壁を補強したりします

山留壁の変位を小さく抑え構造物に損傷を与えない様な対策をする必要があります。

 

↓↓山留壁の補強として水平切梁を設置

 

↓↓山留壁の補強として斜梁を設置

 

↓↓構造物の補強として外壁を補強

 


今日は山留支保工の切梁を撤去時の注意点に関するお話でした。

 

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それではまた。

 

 

 

鋼矢板の共下がり防止策はどのように行う?

こんにちは。大野です。

今日は鋼矢板の共下がりについてのお話です。

鋼矢板施工時に、先行して打設した鋼矢板が施工中の鋼矢板とともに下がっていく現象を「共下がり」といいます。

 

共下がりしやすい地盤

過去の実績から経験的に判断すると地表面ではN値が高く、鋼矢板先端付近が軟弱な地盤で共下がりをおこしやすい傾向にあります。

また、埋めて地などの軟弱地盤でも共下がりはおきやすくなります。

 

共下がり防止対策

 

P > Rの関係が生じた時に共下がりが生じます。

 

次の方法を用いて共下がりを防止します。

鋼矢板が傾斜している場合は立ちを修正し、継手摩擦抵抗を低減させます。

 

柔らかい地盤の場合は、鋼矢板を計画高さを高い位置で打ち止め、共下がりの余裕を見ておき最後に所定の高さまで打ち込みます。

 

共下がりしつつある鋼矢板に隣接する既設鋼矢板同士との継手部を溶接するか、あるいは溝形鋼や鋼板を用いて溶接やボルト締めで数枚の鋼矢板を一体化します。

または隣接する鋼矢板を吊りながら打ち込みます。

 

鋼矢板の継手部に潤滑材を塗布し継手摩擦抵抗を減少させます。

 

打込む鋼矢板の継手下部に矢栓を取り付け、継手部に土砂が入るのを防ぎます。

 


今日は鋼矢板の共下がりについてのお話でした。

 

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それではまた!!

鋼矢板の打設時の傾斜はどのように修正するのか?

こんにちは大野です。

今日は鋼矢板を打設しているときに、鋼矢板が傾斜する場合があります。

その時にどのように傾斜を修正するかというお話です。

 

鋼矢板の傾斜の原因

鋼矢板は、一般に打ち込み進行方向に傾斜します。

これは図のように、鋼矢板のセクション部の抵抗により、貫入抵抗力が鋼矢板の左右で異なり、打ち込み方向の貫入抵抗が小さいためです。

この傾斜の度合いは軟弱地盤において大きくなります

傾斜を防止するためには、建て込み、打ち込みを慎重に行うことが必要で、もし傾斜が生じたときは早めに修正をすることが大切です。

 

 

鋼矢板の傾斜を修正する方法

 

傾斜の修正方法として次の方法が考えられます。

①すでに建て込んだ鋼矢板の頭部を傾斜反対方向にワイヤーで引っ張ります。

 

②鋼矢板下端を、図のように斜めに切断し、傾斜を修正します。

 

③継手摩擦抵抗を低減させるために、砂が入らないように継ぎ手の先端部に矢板栓の装着を行います。

 

④鋼矢板の傾斜が上下で鋼矢板の1枚分の幅以上になった場合、バチ鋼矢板を用いて修正します。

 

以上のような修正方法が一般的な方法です。

 


今日は鋼矢板の打設時の傾斜はどのように修正するのか?というお話ででした。

 

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山留にアイランド工法を採用した場合の地下工事の進め方

こんにちは。大野です。

今日は山留にアイランド工法を採用した場合の地下工事の進め方についてのお話です。

 

アイランド工法の地下工事の進め方の特徴

アイランド工法を採用する場合は、切梁材料の少なさによる施工面の利点があります。

しかしながら、切梁が斜に設置されることにより掘削の難しさくなるという短所があります。

中央部に作業の支障となる切梁がない利点を生かし、切梁下の掘削の難しさなどの短所を補う方法で地下工事を進めなければなりません。

 

水平切梁工法が1段の切梁をすべてかけ終わらないと構造物を作れないのに対して、アイランド工法は各切梁が独立して設置し、地下工事を進めることが可能になります

水平切梁工法では、腹起や切梁組立て作業を行っているときは、他の作業は中止するか、進捗速度が遅くなるのに対し、アイランド工法は各作業を進めることができます

 

工区分け

アイランド工法を円滑に進めるためには、①~②に注意し、施工計画を行います。

①工区分けを行い、各作業がA工区から順次B、C、Dの各工区へと進むように工程を組みます。

②先行作業が終わった工区は、あと工事に入れるようにします。

③外周に残った土の掘削作業が支障なく行われるようにします。

 

長方形の掘削形状では、一方から順次同規模の工区に分け、各作業が流れで進められるようにします。

正方形に近い状態の掘削では下図のような工区分けに分けます。

 

各作業がA工区で始まり、A、B、C、Dの順にまわるような形で工事を進めます。

 

施工順序の例

 

アイランド工法の施工手順の例を下に示します。

平面的に大きく掘削する現場でないと、上の図のような手順ができません。

アイランド工法は大規模な掘削の現場に適した工法です。

 


今日は山留にアイランド工法を採用した場合の地下工事の進め方についてのお話でした。

 

山留支保工に関する記事はこちら

 

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それではまた。

 

 

山留のグランドアンカーとは

こんにちは。大野です。

今日は山留のグランドアンカーについてのお話です。

1.グランドアンカー工法とは

2.グランドアンカー工法のメリット

3.グランドアンカー工法のデメリット

4.グランドアンカー工法を採用する現場

の順に話をしていきます。

 

グランドアンカー工法とは

 

掘削の進行とともにグランドアンカーを地盤に打設することで、山留壁を支える工法です。

 

 

グランドアンカー工法のメリット

 

①切梁など支障になるものがないので、地下工事の掘削・鉄筋・コンクリートの作業効率よく進めることができます

敷地に高低差があっても、不整形な平面の掘削でも採用できます。

 

 

グランドアンカー工法のデメリット

 

①アンカーを定着させる良質な定着層が必要である。

②グランドアンカーの施工費が高い。

③掘削周辺にアンカーの打設が可能な敷地が必要である。

④掘削周辺に既設構造物およびその基礎、地下埋設物があると、アンカーの施工の障害となり、適用は困難となる。

⑤土留めの終了後、アンカーを地中に残置した場合、将来障害になるなどの問題が発生する。

 

グランドアンカー工法を採用する現場

グランドアンカーは施工費が高くなります、切梁がなくなるので、地下工事の効率が良くなります。

山留壁が直線的の場合は支保工が設置できないので、有効な工法です。

また、平面形状が広く、切梁が長く長すぎるといった現場にも有効な工法となります。

 


今日はグランドアンカーに関するお話でした。

山留支保工に関する記事はこちら

 

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それではまた。

 

 

山留支保工のアイランド工法とは

こんにちは。大野です。

今日はアイランド工法についてのお話です。

1.アイランド工法とは

2.アイランド工法のメリット

3.アイランド工法のデメリット

4.アイランド工法を採用する現場

の順に話をしていきます。

 

アイランド工法とは

 

山留壁の内側に斜面を残して掘削を進め、先行掘削した中央部の構造物をつくり、そこから山留壁に向けて切梁を設置し、周辺に残した土を掘削し、構造物を構築する方法です。

中央部に島のような部分を先行施工するので、アイランド工法と名づけられました。

 

 

アイランド工法のメリット

 

①水平切梁工法に比べて、切梁の材料費、施工費が安くなります。

先行施工部は切梁がなくなるので、掘削・鉄筋・コンクリート工事の効率がよくなる。

③切梁の長さが短くなるので、接合の数も少ないので、切梁の緩みによる影響が少なくなる。

 

アイランド工法のデメリット

山留壁周辺の施工が中央の躯体と山留壁に囲まれた狭い空間での施工になり、切梁がある中での作業となるので、作業効率が低下します。

②掘削深さが深い場合は中央先行部の範囲が狭くなり、利点が少なくなります。

③地下構造物が分割施工となり、工期が長くなる。

 

アイランド工法を選択する現場

 

アイランド工法は掘削面積が広ければ広いほど、利点がいかされることになります。

しかしながら、地下構造物の施工順序が制限され、工期が長くなるため採用されるケースはあまり多くありません。

アイランド工法の実績より多く採用されているのが、控え杭工法です。

控え杭工法は構造物の代わりに、切梁を受ける控え杭を打設し、杭に切梁を付けて施工します。

躯体工事の分割が少なくなるので、アイランド工法よりは採用する現場が多くなっています。

 

アイランド工法は構造物の解体工事に採用される場合が多いです。

解体工事で中央の構造物から切梁を設置して、山留壁側の解体を行う手順で行います。

新設工事よりは、解体工事で採用される場合が多いと思います。

 


今日はアイランド工法についてのお話でした。

 

山留支保工に関する記事はこちら

 

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それではまた。

掘削中の山留壁に薬液注入で止水方法

こんにちは。大野です。

今回は山留壁から出水した場合に、薬液注入により止水をする場合があります。

その時におこる可能性があるトラブルについてのお話です。

 

薬液注入によるトラブル

山留壁からの出水を止めるために、すでに掘削が進んだ山留壁背面に薬液注入を行う場合があります。

薬液注入とは圧力により地盤に薬液を浸透させる工法です。

そのため、薬液注入を施工する際に上の図のように、山留壁に薬液注入圧が山留壁に加わるので注意が必要です。

 

山留壁におこりうるトラブル

山留壁がSMWの場合はソイルセメントに亀裂が入る可能性があります。鋼矢板の場合は変位が大きくなります。

 

山留支保工におこりうるトラブル

山留支保工に想定以上の圧力が加わりますので、腹起の変形・切梁の座屈・取り付けボルトの破断等のトラブルが考えられます。

 

地盤に加わる薬液注入圧

 

トラブルの対策のために、安全性を確認したうえで薬液注入する必要がありますが、薬液注入の圧力が山留壁にどの程度の影響を与えるかの評価は難しいといわれています。

薬液注入位置や地盤条件によりどの程度影響を与えるかによって、山留壁に加わる圧力は変化します。

また、注入圧は注入量・注入方法による影響も大きいといわれています。

 

 

安全性の検討方法

 

そのためすでに掘削してある山留壁背面に注入する場合は、薬液注入圧を100%側圧に加算して検討を行います。

土圧+薬液注入圧の圧力により、山留壁と山留支保工が安全か否かを検討します。

部材が持たない場合は、山留壁や山留支保工を補強をする必要があります。

補強が困難な場合は、現在の部材でもつような注入圧を計算し、それ以下で注入するように計画をします。

 

施工時の注意点

 

すでに掘削した山留壁の背面に薬液注入をする場合には薬液注入圧の管理が重要となります。

注入時には注入圧の管理とともに山留壁の変位と、切梁の軸力などをよく点検しながら施工を行う必要があります。

山留支保工が限界になると、接続ボルトが破断するといわれています。

点検する際にはボルトに注意しておきましょう。

 


今日は掘削中の山留壁に薬液注入で止水するお話でした。

 

山留壁の地下水処理に関する記事はこちら

 

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それではまた。

 

裏込め材を設置する効果と種類

こんにちは。大野です。

今日は裏込め材を設置する効果と種類についてのお話です。

 

 

裏込め材を設置する効果

 

山留壁と腹起材のすき間があると、隙間分の変位が山留壁に生じます。

裏込め材を設置し、隙間を埋めることで、山留壁が受ける土圧を確実に腹起に伝達し変形を抑える効果があります

 

山留壁と腹起のすき間は以下の2つの理由で発生します。

 

①山留壁と腹起のすき間は山留壁の施工誤差により、山留壁面は出入りが生じるために生じます。

②腹起にはジョイントプレートのボルトを設置しなければなりませんから、山留壁と腹起の隙間を開ける必要があります。

 

一般的に、山留壁の出入りの寸法に応じて、山留壁から数㎝離して腹起を設置します。

 

図のように隙間に裏込め材を入れて、山留壁が受ける土圧を確実に腹起に伝達します。

 

裏込めを設置しなかった場合のトラブル

 

掘削にともなう山留壁の変形は、山留計算で計画します。

この計算は切梁位置で山留壁の変形を抑えるという方法での計算を行います。

腹起と山留壁と腹起に隙間があったり、裏込め材を入れてなかったりすると掘削に伴い、腹起しに密着するまで変形します

その結果変形は、計算値より大きくなります。

想定外の変位は周辺地盤の沈下や近接構造物への影響や道路の亀裂、ガス、上下水道などに思わぬ影響が出てしまう場合があります。

そのため、裏込め材は重要な役割をはたします。

 

裏込め材の種類

 

 

↓↓鋼矢板の場合の例

 

 

↓↓ソイルセメント中礫壁の例

 

 

裏込め材は山留壁の変形に伴い抜け落ちないものを使用する必要があります。

木材を使用する場合もありますが、木材は抜け落ちたりするため、注意が必要です。

モルタル・コンクリート・鋼材が使用されています。

 

裏込め材についての記事はこちら


今日は裏込め材を設置する効果と種類についてのお話でした。

 

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