親杭横矢板工法の木矢板はどのようなものをつかう?

こんにちは。大野です。

今日は親杭横矢板工法に使用する木矢板についてのお話です。

木材の種類と木材の厚さの決め方についてお話します。

 

木材の種類

どの木材を使用するかは、木材の強度や価格によって決定します。

 

木材の種類による強度

 

あかまつ、くろまつ、からまつを使って計画するのが一般的です。

値段が安いすぎを使う場合もありますが、強度がまつより弱くなるので、厚さが厚くなります。

 

横矢板の厚さの決め方

土留板厚は曲げモーメントに対して次式から求め、せん断力に対しても満足しなければならなりません。ただし、最小板厚は3㎝とします。

厚さは下の公式から決定します。

①曲げによる板厚決定

t:土留め板の板厚(㎜)

b:土留板の深さ方向単位幅(1000㎜)

M:土留板の作用モーメント

l2:土留板の計算スパンで親杭のフランジ間距離(㎜)

W:断面決定用の土圧強度(N/㎜)

 

②せん断力による板厚決定

τ:せん断応力度(N/mm2)

Q:作用せん断力(N)

 t:土留め板の板厚(㎜)

τa:土留板の許容せん断応力度 (N/㎜ 2)

 

①と②のにより使用する板厚を決定します。

 


今日は親杭横矢板工法の木矢板についてのお話でした。

 

親杭横矢板の計画についての記事はこちら

 

記事に関する意見や質問がある場合はコメントにお願いします。

それではまた。

 

親杭

鋼矢板・H鋼杭打設のバイブロハンマーの機種選定方法

こんにちは。大野です。

今日は、鋼矢板・H鋼杭打設のバイブロハンマーの選定方法についてのお話です。

 

実施工においてのバイブロハンマーの機種の選定は施工業者の実績がら選定をすればよいと思いますので、今回は計画段階での機種の選定方法について説明します。
選定にあたっては国土交通省の歩掛算定資料をもとに行います。

 

電動バイブロ 機種の選定方法

 

N値と打込み長さによる電動バイブロハンマの選定

この表によると

①杭長15m以下・N値50以下→60kW電動バイブロ

杭長15m以上・N値50以下→90kW電動バイブロ

杭長15m以下・N値50~100→60kW電動バイブロ+ウオータジェット

④杭長15m以上・N値50~100→90kW電動バイブロ+ウオータジェット

を選定しなさいと記載があります。

 

N値が50を超えるものは換算N値で計画をします。

換算N値=1500/落下50回当たりの貫入量(㎝)で計算して算出します。

 

 

油圧バイブロの機種選定

 

N値と打込み長さによる油圧バイブロハンマの選定

①N値50以下→224kW油圧バイブロ

②N値50以下→224kW油圧バイブロ+ウォータージェット

油圧バイブロは長さに関係なくN値で決定しています。

 

 

引抜時のバイブロハンマの選定

 

引抜時のバイブロの選定はN値に関係なく以下の表により選定する。

電動式バイブロは60kwを使用

油圧式バイブロは225kwを使用

 

実施工時のバイブロの選定方法

 

実施工においては、周辺の環境や地盤と過去の施工実績をもとに機種を選定しなければなりません。

一般的に電動バイブロよりも油圧バイブロのほうが振動・騒音が少ないといわれてます。

また、N値が低くても均一な砂層などは施工中に振動で地盤が締まってバイブロでは施工できないような地盤も存在します。

それから、ウォータージェットを併用する場合は水の処理方法を計画しなければなりません。水が処理できない場合はウォータージェットでの施工はできないので注意しなければなりません。

施工する業者への相談や調査・試験施工を行って施工の計画をたてましょう。

 

 


今日はバイブロの機種選定方法についてのお話でした。

 

親杭のバイブロ施工に関する記事はこちら

質問がある場合は気軽にコメント欄に記入をお願います。

できる範囲で回答しようと思います。

それではまた。

親杭工法に根固めの必要性?

こんにちは大野です。

今日は親杭工法をオーガーで先行削孔をして立て込む場合に根固めが必要かどうかについてのお話です。

設計図に必要と書いてある場合もありますが、書いてない場合も多いので、根固めの有無の判断を現場でしないといけない場合もあります。

 

 

 根固めの有無は設計段階で判断している?

山留を計算する場合、施工方法毎に計算手法を変えたりはしませんので、設計段階では根固めの有無を考慮して計画はしていません

 

つまり、根固めをしてもしなくても計算結果に違いがないため、根固めの有無は施工性や周辺環境によって決めなければなりません

 

 

根固め有無では何が違う?

 

先行削孔による親杭工法の場合、削孔径は杭幅より大きいため杭と削孔径の間には隙間が生じる。

隙間をしっかり埋め戻さないと大きく山留壁が変形してしまいます。

 

↓↓根固めをしないい場合の親杭の変形

 

↓↓根固めをした場合の親杭

 

根固めの必要性の判断

根固めの有無の判断は親杭の変形が大きくなってもよいかどうかの判断によって決まってきます。

 

親杭が変形してよいかの判断は次の事項に当てはまる現場の場合は根固めをしたほうが良いと判断します。

①親杭背面の影響範囲内に既設構造物がある。

②掘削背面が道路で一般に開放している。

③精度良い計測管理が必要な現場

(根固めをしないと計算より変位が大きくなる場合がある)

④新設構造物と親杭隙間があまりない現場

 

上記のように変位が大きくなるとトラブルになりそうな現場や精度良い計測管理を必要とする現場は根固めをしたほうが良いです。

 

山留に関する質問がある場合は、コメントをお願いします。
できる範囲で回答しようと思っています。

それではまた。

 

 

親杭横矢板工法の施工と管理

こんにちは大野です。

 

今日は先日の寒さが噓のように、温かくなりました。

気温差が大きので体調管理には気を付けていこうと思います。

 

今日は親杭の施工方法についてと注意点についてのお話です。

 

親杭の施工方法

 

親杭の施工方法には振動工法、プレボーリング工法、などがあり、地盤条件、工事規模、施工条件、敷地条件、周辺環境に適合した工法を選定する必要があります。

 

振動工法

 

バイブロハンマーで親杭を打ち込む工法です。

振動が発生するため、近隣に民家等がある場合は使用が制限されます。

バイブロハンマーは電動式油圧式の2種類あり、油圧式のほうが振動・騒音は少なくなします。

 

↓↓油圧式のバイブロハンマー

 

↓↓電動式のバイブロハンマー

 

 

プレボーリング工法

 

オーガーにより地盤を掘削したあと、セメントミルクやモルタルを根入れ部に充填し親杭を立て込む工法です。

 

↓↓ラフターオーガーによるプレボーリング工法

 

親杭の変位が大きくなりますが砂で埋め戻す場合や現場発生土で埋め戻す場合があります。

現場発生土が粘性のある土質だと削孔穴にうまく充填できない場合がありますので、その時はコストがかかっても、砂かセメントミルクで埋め戻しましょう。

 

また、地盤を削孔するため、残土が発生します。

残土処分の計画をしておく必要があります。

 

 

 

親杭の施工中に行う位置と鉛直制度管理方法

 

位置の管理方法

親杭の平面的な位置はガイド定規を正確に設置することで行います。

 

↓↓ガイド定規材の例

 

 

鉛直精度の管理

 

バイブロで施工する場合は、バイブロにくわえこんだ親杭の鉛直精度を2方向からトランシット下げ振り水平器で確認してから打設します。

 

所定の深度精度よくまたねじれが生じないように打設します。

 

プレボーリングで打設する場合は、施工機械のリーダーやオーガーの杭中心位置を確認して削孔し、親杭の建て込み時に2方向からトランシットや下げ振りや水平器で確認してから落とし込みます。

 

↓親杭の鉛直精度管理方法

 

 

高さの管理

高さはレベルで確認をします。

 

 

 

親杭の打ち下げの方法

 

通常親杭の天端は地表面より上で打ち止めますが、まれに躯体の施工の支障になったり、後の外構工事の邪魔になったりする場合に経済性や工期を考慮して地位表面より打ち下げる場合があります。

バイブロ工法では溝堀をすることで0.5m程度は打ち下げることができます。

 

 

プレボーリング工法では山形鋼や溝形鋼をヤットコ材として使用すれば4.0m程度は落とし込みは可能です。

しかしながら、落とし込む場合は著しく施工精度が落ちるので、躯体からの離れを十分にとった計画にしておきましょう。

 

 

 

今日は横矢板の施工に関するお話でした。

 

それではまた。

 

 

親杭横矢板の計画!!

こんにちは大野です。

 

今日は親杭横矢板で土留めを計画するときに注意する事のお話です。

 

親杭横矢板工法に適さない地盤条件

 

 

親杭横矢板は、他の山留壁に比べさまざまな設置方法が選択でき、特にかたい地盤には工事費が安くなるためよく採用される工法です。

 

しかし、止水性がない壁となるため、基本的に床付け面より地下水位が低い場合に適した山留壁となります。

 

したがって、地下水位が床付け面より高い砂質地盤では山留壁から出てくる地下水を処理をする必要があります。

ただし、地下水とともに周辺砂質土が流出し背面の地盤沈下の可能性がある場合や近隣井戸などの支障が生じる恐れがある場合は採用は使用しないほうが良い工法です。

 

↓このように床付け面より高い位置に水位がある場合は、親杭横矢板工法は採用できません。

 

 

 

根入れ部が連続していないため根入れ部の受動抵抗が弱いため、軟弱地盤での深い掘削には適しません

 

また、掘削してから親杭を入れるまでの間に崩れてしまうような軟弱なシルト地盤等には適しません。

 

↓こんのような軟弱地盤には親杭横矢板工法は不向きです。

 

 

 

親杭の位置の決め方

 

親杭と地下躯体の離隔は、躯体と敷地境界線との距離、親杭の施工方法親杭の施工精度、親杭の変位、地下躯体と親杭間の埋め戻しの有無を考慮して決める。

 

山留壁を躯体の型枠として利用する場合は、親杭の施工誤差と掘削に伴う変位を考慮して、躯体との隙間を100mm程度開ける必要があります。

 

躯体と敷地境界に余裕がない場合隙間を50mm程度で施工する場合もあるが、施工精度と変位に注意を払う必要があります。

 

構造物に外防水が採用されている場合、構造物と山留壁の間に人が入っての作業や足場を組まなければならないので、隙間を600mm程度の離れを見込む必要があります。

 

 

近接したところに構造物がある場合の親杭の決め方

親杭の設置位置が近接する構造物と近接している場合には、親杭施工可能寸法について検討を行う必要があります。
代表的な施工機械での施工可能寸法です。

 

↓バイブロ工法の一般的な離れ

 

↓パルソニック工法の一般的な離れ

 

↓油圧ハンマー工法の一般的な離れ

 

 

 

 

親杭の根固め配合

 

埋込みにより親杭を施工する場合は、受動抵抗を十分に発揮させるために、杭の根入れ部に根固め液を注入す場合があります。

また、周辺地盤の緩みおよび掘削時の親杭の変形を少なくするために、根固め液を注入する場合があります。

根固め液の配合に関しての文献はありませんが、
実績として親杭を引き抜くときは水セメント比:800%ぐらいを目安に配合しています。

また、引き抜かない場合には水セメント比:400%ぐらいで計画をします。

 

 

 

コーナー部の親杭配置

 

親杭のコーナー部(隅部)の配置は下図のように配置します。

入隅と出隅で配置の方法が違いますが、親杭を45°回転させる場合は、通り芯を外に逃がさないと躯体と干渉してしまいますので、注意が必要です。

 

↓入隅部の配置はこのような配置です。

 

 

↓出隅部の配置はこのような配置です。

 

 

今日は親杭を計画するお話でした。

それではまた!!