SCB工法(控え壁式自立鋼矢板工法)の紹介

こんにちは。大野です。

今日はSCB工法(控え壁式自立鋼矢板工法)の紹介をしようと思います。

 

SCB工法(控え壁式自立鋼矢板工法)とは

 

鋼矢板の背面に山留壁を引っ張る目的でT字に鋼矢板を打設します。

背面にT字に鋼矢板を打設することで、鋼矢板の自立性が高まり自立高を高くすることがを目的にした工法です。

 

 どのような現場に有効?

 

SCB工法が有効な現場は

掘削深さが4.0~6.0mの山留支保工が必要な現場

山留壁の平面形状が30m×30m以上のような広い現場

このような現場に適用すると地下の空間が広く使用できるので有効な工法です。

 

↓↓切梁式山留支保工

 

SCB工法で施工すると

1段梁~2段梁の現場が自立工法に変更できます。

 

SCB工法の特徴

1.切梁中間杭が不要なため、躯体工事・掘削工事・鉄筋工事が効率的にできる。

2.掘削躯体構築中に山留支保工を設置・撤去するクレーン作業が無い為、切梁工法より安全性が高い

3.平面規模が20m×20m程度以上になると、躯体工事と仮設工事のトータルコストでメリットが発揮されやすくなります。

 

SCB工法を施工した感想

SCB工法は自立工法と同じ工法で、躯体工事・鉄筋工事・掘削工事の施工はしやすくなります。

鋼矢板の枚数が多くなるので、硬い地盤で採用する場合は、工期がくなります。

自立工法と同じなので、変位が大きくなります。

近接した場所に構造物や地下埋設物がある場合は注意が必要な工法です。


 

今日はSCB工法についてのお話でした。

山留支保工についてはこちらから

 

質問がある場合は気軽にコメント欄に記入をお願います。

 

できる範囲で回答しようと思います。

 

それではまた。

 

 

 

自立工法のサイズと長さの目安

こんにちは大野です。

今日は自立工法の山留壁はどの程度のものを使用するかというお話です。

 

自立工法は軟弱地盤で掘削深さ3.0m良質地盤で掘削地盤4.0m以浅で適用される工法です。

自立工法に使用する部材は掘削深さによって変わりますが、だいたいの目安を知っていたほうが良いと思います。

 

設計条件

日本建築学会でChangの公式にて算出します

N値=10の砂質地盤で算出します

地盤反力係数 Kh=1000×N値で算出。

 

自立鋼矢板のサイズと長さの目安

 

掘削深さ:H

H=2.0m 3型 L=5.0m たわみ10㎜

H=2.5m 3型 L=6.0m たわみ18㎜

H=3.0m 3型 L=7.5m たわみ32㎜

H=3.5m 4型 L=9.0m たわみ33㎜

H=4.0m 4型 L=10.0m たわみ53㎜

という結果になります。

 

H鋼親杭のサイズと長さの目安

掘削深さ:H

親杭の打設間隔:@

H=2.0m H200 @1.5m L=5.5m たわみ18㎜

H=2.5m H250 @1.5m L=6.5m たわみ21㎜

H=3.0m H300 @1.5m L=8.0m たわみ32㎜

H=3.5m H350 @1.2m L=9.5m たわみ28㎜

H=4.0m H350 @1.0m L=10.5m たわみ32㎜

 

自立工法のサイズと長さの目安

 

鋼矢板 掘削深さH×2.5倍

親杭  掘削深さH×2.5倍+0.5m

程度を目安として、N値=10よりも地盤が良くない場合や水位が高い場合はサイズアップや長さを長くしていきましょう。

あくまで目安としての話なので、実施工の場合は計算により確認をしてください。

 

 

今日は自立工法のサイズと長さについてのお話でした。

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

自立工法の最大変位は?

こんにちは大野です。

自立工法は支保工がなく掘削工事・鉄筋工事・躯体工事がやりやすくなる工法です。

しかし、支保工を設置しないため、山留壁の変形が大きくなる工法であるため、変位の管理が重要となります。

「変位の最大値はいくつにすればよいか?」というお話をしていきます。

 

土木基準での最大変位

土木山留の基準書「道路土工 仮設構造物指針」に許容変位について明記があります。

「山留壁の頭部変位は、掘削深さの3%を目安にする」

とあります。

具体的には

掘削深さH=2.0m → 許容変位60㎜

掘削深さH=3.0m → 許容変位90㎜

掘削深さH=4.0m → 許容変位120㎜

となります。

 

ただし、既設構造物が隣接している場合は、隣接構造物に与える影響を考慮し変位量を抑制しなければなりません。

 

 

建築基準での最大変位

建築基準の「山留め設計施工指針」では具体的に最大変位を定めていません

山留をする現場の状況により現場ごとに基準を定めなければなりません。

 

しかしながら、建築学会から2015年に

「近接山留めの手引き」が発行されました。

その中に既設構造物が近い場合の変位の基準が記載されています。

構造物までの距離:L

掘削深さ:H

①L/H=1未満の場合

近接構造物が小規模構造物の場合:20㎜以下

近接構造物が木造・S造の場合:20㎜以下

近接構造物がRC造・SRC造の場合:10㎜以下

 

②L/H=1~2未満の場合

近接構造物が小規模構造物の場合:40㎜以下

近接構造物が小規模構造物以外の木造・S造の場合:40㎜以下

近接構造物が小規模構造物以外のRC造・SRC造の場合:20㎜以下

 

※小規模建築物 基礎がRCの直接基礎形式で、地上3階以下、建物の高さ13m以下、軒高9m以下および延べ面積500m2を満足する建物のこと

 

上の基準は

小規模構造物と小規模構造物以外の木造・S造の場合は背面地盤の傾斜角を3/1000以下

小規模構造物以外のRC造・SRC造の場合1/1000以下

となるような山留の変位量から定められています。

 

 

今日は自立工法の最大変位についてのお話でした。

 

それではまた。