こんにちは。大野です。
今回は通常の土留め工事で使用する土留め壁の種類についての記事です。
今回は①親杭横矢板工法・②鋼矢板工法・③ソイルセメント柱列壁についてについて説明します。
この3つの工法は施工実績が多く、一般的に施工される土留壁になります。
1.親杭横矢板工法
H 型鋼の親杭を一定間隔に打設し、掘削と共に木矢板等の横矢板を設置しながら施工していく工法です。
メリットとしては
①鋼矢板工法と比較すると施工費・材料費が安くなる。
デメリットとしては
②止水性がないため、湧水がある場合は薬液注入などの補助工法が必要となる。
③横矢板と地盤の間に間隙が生じやすいため、地山の変形が生じやすい。
2.鋼矢板工法
鋼矢板をかみ合わせながら打設し内部掘削を行う工法である。
メリットとして
①止水性が高く、軟弱地盤にも適用可能で、耐久性があり、転用も可能である。
②ソイルセメント柱列壁工法と比較すると剛性が低く、たわみ性の壁であるため、変形が大きくなる。
デメリットとして
①引抜きに伴う周辺地盤の沈下影響があるため、影響が大きいと判断される場合は残置する必要がある。
3.ソイルセメント柱列壁
SMW工法と呼ばれることが多い工法です。
地盤を削孔しながらセメントミルクと土を混合して壁体を形成する工法である。
メリットとして
①親杭工法や鋼矢板工法に比べると剛性を高くできるため地盤の変状が問題となる現場に適している。
②振動騒音が少なく、止水性が高い。
デメリットとして
③セメントミルクの汚泥処理が必要となる。
今日は山留壁の種類について、簡単に説明しました。
それではまた!!
コメント
土留めで相談したいことあり。親杭工法
連絡先を教えてください。
コメントありがとうございます。
営業目的のメールやスパムコメントが多いため、メールは設けておりません。
お問い合わせについてはコメントまでお願いします。
今後、連絡方法については改善しようと思ってますので、しばらくお待ちください。
新築を検討しております。
敷地が崖地でして、土留が必要との事です。しかしその土留工事が、重機が入らないとの理由で不可能になりました。
重機が入らない理由として、前面道路が狭い。
なんとか、こんな場所でも土留工事をする事は出来ないでしょうか?
因みに、高低差は6m程あり非常に高いです。
コメントありがとうございます。
条件から土留壁の種類がわかりませんが、親杭で計画をされるのであれば、ボーリングマシーンが一般的に一番小さい重機になると思います。
施工単価は高くなると思いますが、検討してみてください。
鋼矢板での施工はバイブロ・サイレントパイラー等大きな重機が必要となるので、難しいかもしれません。
山留支保工が必要になると思いますので、架設するクレーンも必要かなと思います。
詳細条件がわかりおませんが、一般的な回答を返信させていただきます
初めまして。
私、積算事務所で働いている者で、三十郎と言います。
SMW工法の事を調べていて、こちらにたどりつきました。
今、手掛けている物件で山留壁でSMW工法が採用されていまして、
まあ、ゼネコンさんから山留計画図が来たんですが
(平面図に外周にざっくりした山留の線が書かれて、
SMW工法としか書かれてない程度のものですが…)
まあ、図面の精度もあったもんじゃないので、その程度の数量しか出せないんですけど。
後学のためになんですが、SMW工法の場合に、地下躯体~山留面までの最低クリアランスはどの程度を見込めばいいのでしょうか?
ご存知であればお教えください。
コメントありがとうございます。
下躯体~山留面の離れは掘削深さにも関係しますが、掘削深さ10mぐらいだと100mmで計画しる場合が多いいです。
掘削深さが深くなるとSMWの芯材建込精度が悪くなりますので、もう少し広くとったほうがいいかもしてません。
よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
SMW工法でも一般的な山留と考え方は同じなのですね。
如何せん、ただの積算屋なので、工事の深い知識に乏しく、
こちらのブログは色々参考にさせて頂きました。
では、失礼致します。