こんにちは大野です。
今日は山留を近接施工をする場合のお話です。
近接した場所に構造物や地下埋設物がある場合、必要に応じて山留計画に既設構造物への影響を考慮する必要があります。
近接施工の判定
新設構造物の掘削底面より45°の線を引き、その範囲内に構造物があれば近接施工と判断する場合が一般的になっています。
近接施工での検討事項
近接施工では、一般的な地盤調査のほかに既設構造物の調査を行う必要があります。
近接した既設構造物の基礎形式・根入れ深さ等を調べる必要があります。
また実際に図面通りに施工しているか、老朽化に伴い耐力が低下していないか等についても、現場調査や関係機関に確認をすることが大切になります。
近接施工を行う場合の留意点
近接施工を行う場合、直接的影響を与える場合と間接的な影響を与える場合があります。
直接的影響
①施工機械や資材の転倒
事前に地盤改良を行い、既設地盤の補強と敷鉄板による養生を行う。
②吊荷の落下による架空線の断線
作業前の吊具の点検と監視人の配置を行う。
③杭打機による地下埋設物の損傷 地
下埋設物管理者の立会いのもと、埋設物の図面を参考にして、手堀掘削を行う。
間接的影響
直接的要因に対する対策は掘削側での対応と既設構造物側での対応に分けられる。
(1)掘削側での対策
①山留壁の沈下による地盤沈下
近接構造物の杭の有無等の調査を行い、必要に応じて近接構造物の荷重を考慮して山留の検討を行う。
山留壁は剛性が高いものを使用し、計測管理を行う。
(2)既設構造物側での対策
①遮断防護工
既設構造物と新設構造物の間の地盤に鋼矢板や地中連続壁工などを設置し、変状の伝達を防止する。
②既設構造物の補強
増杭や杭の補強を行いアンダーピニング工法を実施する。
構造物にブレースや壁を入れたり、柱・梁の補強増設を行う。
今日は近接施工に関するお話でした。
それではまた!!
大野
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