こんにちは。大野です。
今日は鋼矢板の共下がりについてのお話です。
鋼矢板施工時に、先行して打設した鋼矢板が施工中の鋼矢板とともに下がっていく現象を「共下がり」といいます。
共下がりしやすい地盤
過去の実績から経験的に判断すると地表面ではN値が高く、鋼矢板先端付近が軟弱な地盤で共下がりをおこしやすい傾向にあります。
また、埋めて地などの軟弱地盤でも共下がりはおきやすくなります。
共下がり防止対策
P > Rの関係が生じた時に共下がりが生じます。
次の方法を用いて共下がりを防止します。
①鋼矢板が傾斜している場合は立ちを修正し、継手摩擦抵抗を低減させます。
②柔らかい地盤の場合は、鋼矢板を計画高さを高い位置で打ち止め、共下がりの余裕を見ておき最後に所定の高さまで打ち込みます。
③共下がりしつつある鋼矢板に隣接する既設鋼矢板同士との継手部を溶接するか、あるいは溝形鋼や鋼板を用いて溶接やボルト締めで数枚の鋼矢板を一体化します。
または隣接する鋼矢板を吊りながら打ち込みます。
④鋼矢板の継手部に潤滑材を塗布し継手摩擦抵抗を減少させます。
⑤打込む鋼矢板の継手下部に矢栓を取り付け、継手部に土砂が入るのを防ぎます。
今日は鋼矢板の共下がりについてのお話でした。
記事に関する意見や質問がある場合はコメント欄までお願いします。
できる範囲でお答えしようと思います。
それではまた!!
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