こんにちは。大野です。
今日は、鋼矢板・H鋼杭打設のバイブロハンマーの選定方法についてのお話です。
実施工においてのバイブロハンマーの機種の選定は施工業者の実績がら選定をすればよいと思いますので、今回は計画段階での機種の選定方法について説明します。
選定にあたっては国土交通省の歩掛算定資料をもとに行います。
電動バイブロ 機種の選定方法
N値と打込み長さによる電動バイブロハンマの選定
この表によると
①杭長15m以下・N値50以下→60kW電動バイブロ
②杭長15m以上・N値50以下→90kW電動バイブロ
③杭長15m以下・N値50~100→60kW電動バイブロ+ウオータジェット
④杭長15m以上・N値50~100→90kW電動バイブロ+ウオータジェット
を選定しなさいと記載があります。
N値が50を超えるものは換算N値で計画をします。
換算N値=1500/落下50回当たりの貫入量(㎝)で計算して算出します。
油圧バイブロの機種選定
N値と打込み長さによる油圧バイブロハンマの選定
①N値50以下→224kW油圧バイブロ
②N値50以下→224kW油圧バイブロ+ウォータージェット
油圧バイブロは長さに関係なくN値で決定しています。
引抜時のバイブロハンマの選定
引抜時のバイブロの選定はN値に関係なく以下の表により選定する。
電動式バイブロは60kwを使用
油圧式バイブロは225kwを使用
実施工時のバイブロの選定方法
実施工においては、周辺の環境や地盤と過去の施工実績をもとに機種を選定しなければなりません。
一般的に電動バイブロよりも油圧バイブロのほうが振動・騒音が少ないといわれてます。
また、N値が低くても均一な砂層などは施工中に振動で地盤が締まってバイブロでは施工できないような地盤も存在します。
それから、ウォータージェットを併用する場合は水の処理方法を計画しなければなりません。水が処理できない場合はウォータージェットでの施工はできないので注意しなければなりません。
施工する業者への相談や調査・試験施工を行って施工の計画をたてましょう。
今日はバイブロの機種選定方法についてのお話でした。
質問がある場合は気軽にコメント欄に記入をお願います。
できる範囲で回答しようと思います。
それではまた。
教えてください。
仮設の鋼矢板・H鋼杭打設のバイブロハンマー等を吊り下げるクレーンは、30t吊りぐらいで 打設可能ですか。
コメントありがとうございます。
クレーンは作業半径と吊り荷重できまります。
⒈クレーンの位置とH鋼打設位置の図を書き、作業半径を決める。
2.バイブロとH鋼の重さで吊り荷重を算出する。
3.クレーンのカタログ等で計画作業半径で吊り荷重のつれるクレーンを選定する。
このような手順で選定するのが一般的です。