こんにちは大野です。
先日、目視管理についてお話をしましたが、今日は計測機器を使った計測管理についての話です。
計測機器を使用した計測は目視点検のみでは、安全を確保できないと考えられる場合に実施します。
例えば、軟弱地盤での山留や掘削が10.0mを超えるような計画や近接した場所に構造物がある場合に計画を行います。
計測項目について
計測項目は現場ごとに違いますが、掘削によって起こる山留の諸現象や掘削の規模・設計の条件・近接構造物の有無などを考慮して決定します。
山留壁の変形
山留壁については変形を計測します。
山留壁の変形計測は頭部の計測と深さ方向の計測も行う場合があります。
計測方法として、杭頭部にピアノ線を設置し変形を計測します。
深さ方向の計測をする場合は下げ振りを使用して測定します。
山留の中段の変形を観測するには、傾斜計を設置する方法もあります。
傾斜計は山留壁打設前に角鋼管を溶接して、打設します。
鋼管の中に傾斜計を通すことで山留壁の変位を計測することができます。
傾斜計はこのような機械です。
山留支保工の計測
山留支保工の計測には切梁に土圧計を設置します。
一般的な土圧計は油圧ジャッキに付属しているものが多いです。
計測位置
計測位置は、その計測目的に合った個所を選ぶ必要があります。
目的にもよりますが、一般的に次のような点に注意して選びます。
①安全上重要だと思われる場所
②一般的な場所
③掘削を先行する箇所
④近接して重要構造物がある箇所
⑤施工に対して計測作業が支障しない場所
このような箇所を選びましょう。
計器の選定
計器に用いる計器を選ぶにあたり次のようなことに注意せて選んでください。
①耐久性、防塵性、衝撃性に優れている。
②取り扱いが簡単である。
③読み取りが簡単にできる。
④計測性能に安定性がある。
現場に設置するので、すぐに値を読み取れて、壊れない丈夫なものを選ぶのが基本です。
専用の計測機はそのように作られているものがほとんどです。
山留支保工や地盤の挙動は、なかなか設計通りに挙動しないことが多いために、施工中の計測は工事を安全に終わらせるためと、自分自身の経験値を上げる意味合いでは設置したほうがいいと思います。
今日は計測機器による計測についてのお話でした。
それではまた
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