こんにちは!!大野です。
今日は地下水処理の種類について説明していこうと思います。
掘削工事において地下水処理を行う目的として、以下の事項があります。
①掘削工事におけるドライワークの確保。
掘削土に含水が多いと作業性や残土搬出時に水切り処理が必要になります。
②ボイリング・盤ぶくれ・土砂流出の防止
③山留壁外側の地下水位低下による、山留壁に作用する側圧の低減
掘削工事のトラブルは、地下水位が関係していることが多くみられます。
適切な地下水処理によって、これらのトラブルを未然に防ぐことが必要です。
地下水処理の代表的な工法
①釜場工法
②ウェルポイント工法
③ディープウェル工法
について説明していきます。
釜場排水
↓↓釜場排水の概略図
掘削床よりやや深い部分に釜場と呼ばれる直径1.0m・深さ1.0m程度の集水ピットを設け、ポンプによって排水する工法です。
比較的小規模な湧水に対して採用される工法です。
長所:設置が容易であり、状況により容易に計画の変更が可能です。
短所:ボイリングが生じるような地盤では地下水処理が間に合わない場合がある。
ウェルポイント工法
↓↓ウェルポイント工法の概略図
直径500㎜、長さ700㎜程度の集水管(ウェルポイント)をライザーパイプに1~2m程度の間隔で地中に打ち込み、これを真空状態にして強制的に地下水を吸い込み渇水する工法です。
長所:祖砂から砂質シルト層まで広範囲の土質に適用可能で、増設が比較的容易です。
短所:ヘッダーパイプからの水位降下量は実質的には4~6m程度しか期待できません。
本数が多く、ウェルポイントの配置によっては掘削工事に影響が出る場合があります。
ディープウェル工法
↓↓ディープウェル工法概略図
掘削部内外に深さ数m~数十mのウェルを設け、水中ポンプによって渇水する工法です。
特に砂質や砂礫層などの透水性のよい地盤に適用すると効果的です。
長所:水位低下量が大きく完全なドライワークが可能です。
短所:他の工法に比べて設置に手間と費用が掛かります。
今日は地下水処理についてのお話でした。
山留に関する質問がある場合は、コメントをお願いします。
できる範囲で回答しようと思っています。
それではまた。
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