こんにちは大野です。
今日は鋼矢板の規格といろいろな鋼矢板がありますがリース可能な鋼矢板はなにがあるの?・・・という疑問がある人いると思いますのでこれについて話していこうと思います。
鋼矢板の種類
鋼矢板には最も種類が多いU型の他、直線型の断面を有するものがあります。
↓↓鋼矢板の形状
※Wが有効幅です。
普通鋼矢板
通常、仮設で使用される鋼矢板は普通鋼矢板で有効幅が400㎜と500㎜のものです。
下の性能法の形式Ⅱ型・Ⅲ型・Ⅳ型が有効幅400㎜でⅤ型が500㎜の鋼矢板です。
↓↓鋼矢板の性能表
形式は分かれているのは、鋼矢板の強度の違いで、
Ⅱ型 ≦ Ⅲ型 ≦ Ⅳ型 ≦ Ⅴ型と形式が大きくなるほど鋼矢板の強度が大きくなります。
強度が大きくなるにつれて有効高さも高くなります。
仮設の土留めに使用されるのは、リース可能なため、施工完了後引き抜けば再利用が可能なため、材料を買うよりも安く施工ができます。
幅広鋼矢板
幅広鋼矢板は有効幅が600㎜のもので強度によってⅡw・Ⅲw・Ⅳwの3
種類があります。
河川の護岸工事や海岸工事に主に使用されています。
↓↓鋼矢板の性能表
幅広鋼矢板はリース品がないので売切り品となるので、仮設にはほとんど使用されませんが、埋め殺しの部分に使用したりします。
ただし、バイブロによる施工ではよいですが、サイレントパイラーによる施工をする場合は普通鋼矢板と幅広鋼矢板は同じ施工機械では施工できませんので、注意してください。
鋼矢板の強度の見分け方
鋼矢板の強度は壁1.0m当たりの「断面二次モーメント」と「断面係数」の数値が大きいものが強度が大きくなります。
下の性能表によると強度は
Ⅱ型 ≦ Ⅱw ≦ Ⅲ型 ≦ Ⅲw ≦ Ⅳ型 ≦ Ⅳw ≦ Ⅴ型
となります。
リース可能な鋼矢板
重仮設のリース会社が保有している一般的な長さです。
Ⅱ型:4~8m
Ⅲ型:5m以上
Ⅳ型:8m以上
Ⅴ型:9m以上
最大長さは溶接してつなぐことが可能なので、運搬が可能な長さで決まってきます。
トレーラーが入ることが可能な現場であるか、運搬経路に大型車通行禁止の場所はないかなどで決まります。
短い鋼矢板しか運搬不可能な現場では、現場で継溶接を行います。
Ⅱ型は地域性もありますが、保有している会社はかなり少ないので、リース会社に問い合わせをしてから計画をしたほうがいいです。
Ⅴ型はリース品を保有しているのは関西と関東ぐらいで、地方で保有している会社はほとんどありません。
関西・関東から運搬すればリース可能となりますが、地域によっては運賃が割高となってしまいます。
今日は鋼矢板のについてのお話でした。
それではまた。
コメント
漁港の既設矢板等の残存腐食代を算出するときの式で(5.1mm-腐食代)とありますが5.1mmとは係数でしょうかそれとも書く矢板の厚さにより違うでしょうか、初めてでよく分かりませんください教えてください。
質問ありがとうございます。
どこからの式かわかりませんでしたが、一般的には鋼矢板の厚さ-腐食代で残留腐食代が算出されると思います。
兵庫県小野市に本社のある朝日コンサルです。今回尼崎市より庄下川改修計画実施設計業務を受注しまして、東富松橋~伊丹市境までの300m区間の護岸の改修です。その護岸基礎に幅広型矢板を考えています。つきましてそれに関する資料を欲しいのでパンフレット等を送付頂ければ幸甚です。尚設計に関するお協力を頂けないでしょうか!
コメントありがとうございます。
幅広鋼矢板については、鋼材メーカーが作成していますが、日本製鉄のカタログを添付しておきます。
https://www.nipponsteel.com/product/catalog_download/pdf/K007.pdf
本設鋼矢板に関する設計はあまり詳しくないので、設計に関する協力は難しいと思います。
仮設に関することはアドバイスできると思いますので、よろしくお願いいたします。
兵庫県小野市に本社のある朝日コンサルです。このたび尼崎市庄下川改修計画実施設計業務を受注して検討中です。ケ所は東富松橋~伊丹市境の300mの区間です。つきまして資料の送付と設計協力をお願いできれば幸甚に存じます。